[競輪東日本実業団選手権]
(埼玉県所沢市・西武園)
大菅小百合が所属する三協精機スケート部が自転車競技に参戦して、この大会が2回目となる。前日は雨が降り、バンクが滑りやすくなっていたため、走行中の転倒など危険が心配されたが、この日は雨も上がり、バンクも乾き一安心だ。
大菅小百合と妹の淳子が出場するのは、前回の長野大会と同じ500メートルのタイムトライアルだ。会場に集まった自転車競技関係者は、大菅小百合が長野大会でいい記録を出したのを知っているため、レース開始前から多くの人間が注目しているのが良くわかる。
レース開始前は長野大会の時と同様、チームはリラックスムード。ローラーの上に置いた自転車でウォーミングアップをこなし、床の上で入念なストレッチをこなす。
さあ、アップもストレッチも終え、いよいよ自転車と共にバンクへと入る。前回もそうだったが、レース直前になるとさすがに少々緊張するようだ。プロの競輪と違い観客は居ないが、多くの選手や関係者が大菅小百合の走りに注目の眼差しを注ぐ。軽くバンクを周回し今村監督と最後の打合わせをする。そしていよいよスタートラインに立つ。
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